第ニ話「残酷な夢の残り香



―1―

 ボクは夢を見ていた。

 夢の中で、ボクは女の人と会っていた。彼女は今まで見たどんな女性よりも奇麗だった。
 長く美しい髪、しなやかで、かつ豊満な肢体。そう、何よりも目を惹くのは、その魅力的な裸体。
 神々しく、そして妖しい程に淫らな身体は、まさにボクの理想通りの存在だった。

 彼女がボクに笑いかけてくる。腕を広げて誘っている。
 ボクは迷わず彼女の胸に飛び込んだ。やわらかな胸に顔を埋めて、その感触を楽しむ。
 手のひらに収まりきらないほどの大きさがある乳房を両手で揉み、捏ねまわし、乳首にしゃぶりついて強く吸うと、彼女は歓喜の声を上げ、ボクの行為に応えた。その乳首は固く尖り、彼女が感じているのが良く分かった。

 彼女はボクのペニスを口に含むと、まるで飴を舐めるかのように丹念に舐め回す。
 絡みつく舌、ねっとりとした唇のその感触は、以前付き合っていた女の物とは比べ物にならなかった。
 あまりの快感に我慢が出来ずボクは、ペニスを咥えたままの彼女の口腔に射精する。
 自分でも信じられないほど大量に放出された精液を、彼女は美味しそうに喉を鳴らして飲み込んだ。
 しかしボクが吐き出した精液はあまりに多く、飲み切れなかった分が彼女の小さな口から零れ、豊かな胸を汚してゆく。

 この程度では満足出来ない。もっと彼女の中に射精したい、もっと彼女を汚したい。
 そんなボクの考えを読み取ったかのように、彼女は脚を大きく開くとラビアを指で広げて見せる。薄い茂みの奥に濡れた秘裂がポッカリと口を開けボクのペニスを待ち構えている。そうだ、彼女もボクと同じ気持ちなんだ。
 ボクは彼女を汚したい、彼女はボクに汚されたい。ボクらはこれ以上ないほどにシンクロしていた。

 彼女の期待に応えるために、ボク自身の欲望を満たすために。ボクは固くそそり立ったペニスを彼女の秘唇に押し当てそのまま一気に挿入する。普段よりも2回りほど大きく勃ったボクのペニスを、彼女は易々と根元まで飲み込んだ。先端が奥に突き当たり、その衝撃が快楽となって二人の体を襲う。
 彼女は、その細い喉の何処から出るのかと思うほど大きな歓喜の声を上げ、全身を震わせて絶頂に達した。
 そして同時に、彼女の強烈な締め付けに耐えられずボクも絶頂に達し、2回目とは思えない程の量を彼女の胎内に吐き出す。結合部から漏れ出した精液がボクと彼女の脚を白く染めてゆく。2度も大量の精を放ったにも関わらず、ボクのペニスは痛いほど硬くなったままで、射精の欲求も留まる事を知らない。

 ボクは彼女の身体を思う存分犯し尽すべく、本能の命じるままに腰を動かす。一突きする度に精が放出され、彼女の身体から溢れ出した大量の白濁液が水溜りのように広がる。明らかに異常だった。このままでは危険だ、一瞬ボクの中で何かが警告を発するが、それも押し寄せる快感の波に飲み込まれてあっという間に消えた。
 ボクの腰は止まらない。止められない。止めたくない。

 ボクらは白く濁った池の中で絡み合う。
 何度も何度も身体を重ね、彼女の内に幾度と無く欲望を吐き出す。前だけでなく後ろにも、ペニスを突き入れ精液を注ぎ込む。白で塗り尽くされた彼女はとても美しく、そんな彼女の姿を見ているだけで心の奥から、さらなる欲求が沸き上がって来る。

 何度吐き出しても尽きることの無い欲望。
 激しい欲求に突き動かされ、何度も何度も彼女を抱く。何度も何度も彼女の体を汚す。
 それでも彼女の美しさが損なわれることは無かった。いや、より一層美しさに磨きがかかっていく。
 もっと彼女が欲しい。もっと、もっと、もっともっともっと……

 ボクは夢を見ていたい……
 イツマデモコノ夢ガ、醒メナケレバイイノニ……

 ……クスクスクス


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