知っていると役に立つ……かも知れない

用語集

全ての解説はリアルとフィクションがごった煮になっております。
真に受けて馬鹿を見ても当方は責任を持ちません(笑)


【あ】
◆陰陽五行(いんようごぎょう)◆
 古代中国の易学から発達した『陰陽説』と『五行説』が一体化した思想。陰陽説とは、森羅万象を『陰』と『陽』の相反する二つの性質で表すもので、全ての状態、現象はこの二つの結合、消長、分離によって発生、変化、消滅するという考え方。
 また五行説とは、万物を『木』『火』『土』『金』『水』の5つの性質で分類する概念で、そのどちらもが世界のありようを観測、分析し支配するための術となり得る。

◆鬼(おに)◆
 頭に角を持つ、想像上の怪物。または死者の霊魂や怨霊を指す。
 各地の伝承に残るように、生粋の怪物というよりは、人が恨みの念などにより変化したものが多い。一般に、人間を遥かに凌ぐ怪力を持つとされ、稀に神通力を備えた『鬼神』と呼ばれるものも存在する。
 現在でもその正体を隠して社会に紛れ、ひっそりと暮らしている者が居るという。

◆陰陽師(おんみょうじ)◆
 中国から伝わった陰陽五行説に基づき、天文、暦数、卜筮などから占術、呪術を行う者。またはその官職。10世紀に現れた阿倍清明が特に有名。
 式神と呼ばれる霊的存在を使役し、様々な奇跡や、あるいは呪詛を行う。

【か】

【さ】
◆式神(しきがみ)◆
 陰陽師に使役される霊的存在。主に妖魔などの身体を構成する呪式を、強制的に書き換える事により術者に絶対服従させる。あるいは呪符など霊力を吹き込むことにより、あたかも一個の生物のように操る方法がある。
 本作中に九鬼が使用する式神は、主に後者である。

◆術者(じゅつしゃ)◆
 呪術・魔術を操る者。特に、修練によって技術としての魔法(ここでは呪術・魔術の総称とする)を習得した者を指す。この手の魔法は多少の才能が必要だが、知識と技能を身に付けることにより誰でも使用可能となるのが特徴。
 逆に、生まれながらに特殊な能力を発揮する者を『能力者』と呼んで区別する。

◆呪符(じゅふ)◆
 紙片に術式を書き込む事により、術者以外の誰でも術を使用できるように作られた一種の簡易魔法陣。キーワードに反応して発動するのが一般的。

【た】
◆退魔士(たいまし)◆
 妖魔を狩る術者の総称。共通項は『妖魔を狩る』というただ一点のみで、その実体は実に様々である。
 組織に属し、その依頼を受け仕事として妖魔を狩る者、各地を放浪して妖魔と見れば調伏する者などが存在する。

◆道・グループ(たお・〜)◆
 近年、日本に進出してきた中華系巨大企業グループ。日用雑貨から医療、OA器機他、様々な分野で活動しており、軍需産業部門の存在も噂されている。企業の経営方針に風水などの呪術を取り入れている事で有名。
 なお非公式だが、フリーランスの退魔士によって構成された対妖魔部門が存在する。

【な】

【は】

◆憑依(ひょうい)◆
 主に霊体が人間に乗り移る現象を指す。特に、低級霊に憑かれた人間が突然奇行に走る事を『狐憑き』等と称する。一種の精神分裂症であったり、狂言である場合も多い。
 なお、神霊の類に取り憑かれた場合は『神懸り』と呼んで区別する。

◆風水(ふうすい)◆
 古代中国に地理学の一種として生まれた地相占術。川や山の位置、土地が持つ性質を見て宅地や墓地を見定める術。転じて、大地の気の流れを見極め、個人や集団・国家を吉相へと導くための方法。

◆変化(へんげ)◆
 長い歳月を経た生物・物品が妖怪になること。猫又や狐、狸、無生物では付喪神が代表例。強い怨念や執着によって変化する場合も多い。人間も例外ではなく、民話に登場する鬼婆などが人間の変化である。
 特に人間の場合は年月よりも怨念により変化する例が数多く、それを指して特に『鬼』と呼ぶ。

【ま】

◆御神羽家(みかばねけ)◆
 古くから国内で強い発言力を持つ、能力者の家系。一説には天皇家より古いとされる。その起源は卑弥呼直系説、天孫降臨の神々の末裔説、外来系の天使説など様々だが、どれも噂の域を出ない。
 この家に生まれた長子は炎の翼を持つと言われ、それが家名の由来だと言われる。

◆御柱家(みはしらけ)◆
 古来より妖魔を狩ってきた術者の家系。退魔士を生業とする一族の中でも筆頭に位置する。
 自分を殺し、民衆を護るために妖魔を狩る姿を人柱になぞらえ、それを神聖視したのが御柱の名の由来である。

【や】

◆八咫烏(やたがらす)◆
 天照大神が遣わした烏の名を持つ組織。日本全土にネットワークを張り巡らせ、妖魔の動向を監視している。
 実働部隊は退魔士によって構成され、基本的には単独で行動し妖魔の調伏にあたる。また必要に応じて各退魔組織に応援を要請、妖魔関係の事件を未然に防ぐ、それが不可能ならば被害を最小限に抑えるのが主な活動目的である。
 御神羽、御柱両家に深い関わりを持ち、必然的に政府に対しても強い影響力を持っている。

◆妖魔(ようま)◆
 この世ならざる者。異形。妖怪、怪物、悪魔など様々な名前で呼ばれるが、共通点は他の生物の精気を摂取して活動すること。その摂取方法もまた様々で、血液を啜ったり獲物を丸呑みしたりと多種多様である。その性質上、必然的に人間に害をなす存在であるが、他の生命体との共存を図ろうとする者が居ない訳ではない。
 そう言った一部穏健派は、人間を襲う妖魔を『狩る側』として同朋と戦いながらも、その能力ゆえに、護るべき人々から疎まれる宿命を背負っている。

【ら】

◆霊媒師(れいばいし)◆
 自らの身体に人為的に憑依現象を起こし、降ろした霊の能力を自身の物として行使する術者。その能力によって、降ろせる霊のレベルに差があり、高位の者は神霊を降ろす事が出来る(所謂、神降ろし)。恐山のイタコなどもこれに当たる。
 広義には、霊感のある者や除霊師などを含む。

◆霊力・魔力・妖力(れいりょく・まりょく・ようりょく)◆
 あらゆる魔術の源。『気』とも表現される。その性質、力の方向性に若干の差異があるが、本質的には同じ物と定義される。通常、目で捕らえることは出来ず、これを感じ取れるか否かが術者と一般人の分かれ目とも言える。

【わ】



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